筆の選び方と原毛の特徴

こんにちは

どのような筆を選ぶか困ったことはありませんか?

今回は筆の選び方のポイントをお伝えします


結論から言うと

1、どの大きさに何文字ぐらい書くか(半紙に4文字など)

2、書体


この2点をお伝えいただくだけでかなり絞りやすくなります


ここから代表的な原毛と特徴についてざっくり解説します


☆馬毛

とくに尾の根本の毛を天尾といい、青竹がしなるような弾力が特徴です

また、腹毛のみではコシが不足しますが、兼毫筆の上毛として使われています

他の毛と比べるとまとまりは劣りますが

筆圧をかけやすく力強い線を出せるため楷書に向きます

馬毛を使用したものに龍眉、天尾を使用したものに天尾羊毫があります


☆羊毛

山羊の毛をさします

首周りの毛を細光鋒や粗光峰とよびます

馬の毛よりも柔らかく、墨含みがよくまとまりがあるので行書や草書に向きます

かな条幅にも良いでしょう

羊毛を使用した筆に光風、暖があります

羊毛筆は良質な毛ほど穂先の力が強いため

コシが弱く感じますが

使い込むほどコシが出てきます




☆イタチ

しっぽの毛を使用します

狼毫とよばれることもあります

コリンスキーなど寒冷地のものは

より長くしっかりしています

長い毛は希少なため大筆は高価になります

まとまりとコシがあり先がよく利くため

楷行草、かなと幅広く使っていただけます

イタチを使用している大筆は雄峰があります

ちなみに、王義之が蘭亭序を書くのに使ったのは

鼬毛の筆だといわれています



☆玉毛

猫の毛をいいます

毛の先が玉のようになっている、毛の形が紡錘形になっている

といわれていますが実際のところは不確かです

(よく犬はポチ、猫はタマっていう……)

主にかなの小筆につかわれています

粘りがあり、潤滑の表現がしやすいです

本阿弥切などは白玉毛がむいています


☆兎毛

紫毫とよばれます

先が強く、賞状書きや写経に向いています

唐筆の写巻や選毫園健がおもな商品です



☆狸毛

先に力があり、開閉が出やすいです

しかし腰は弱く、切れやすいといわれています

高野切第二種などに向いています



以上が代表的な原毛と特徴です


一見難しい筆選びですが

それぞれの特徴を知ることで楽しくなります


閲覧ありがとうございました


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